CASE 01
道南の戸井には戸井コンプレックスが分布し、層理面は海岸側に傾斜し流れ盤となっている。狭い段丘下部の岩盤が層理面や亀裂を使って地すべりを起こし、国道が閉鎖されたこともある。
当社の露頭観察とボーリング調査により、隣接する斜面も変形が進行していることがわかり、対策がすすめられた。
CASE 02
北海道胆振東部地震によるテフラのすべりは、26名の命を奪うなど甚大な被害をもたらした。当社が行った緊急調査で主に9000年前の樽前d軽石層が粒子破砕し、すべり面液状化で高速すべりを発生させたことを明らかにした。
CASE 03
石狩市の千代志別川では過去に土石流で国道が被災し、漁港が埋積された。当社では、樹木に残った不定根や巻き込みの観察から土石流の年代を割り出し、土石流対策と魚道による水生生物の通行を確保する対策を進めた。
CASE 04
第四紀前期の安山岩水冷破砕岩には1mから10m間隔の垂直な節理が形成され開口している。当社が行った露頭観察とボアホールスキャナの解析から、垂直な節理に斜交して低角な流れ盤亀裂が卓越して発達し、これに沿って岩盤が変位し、重力により、すべり崩壊が準備されていることがわかった。その結果から、岩盤内の緩み範囲を特定して対策が進められた。